東住吉共同司法書士事務所

司法書士の下室です。

本日は、下記事件について


町議会が議案可決　誤給付の４６３０万円、返還求め提訴へ


この事件ですが、４６３０万円が振り込まれた人物は２４歳の方らしいです。母親や弁護士と相談して、これを返さないというのは中々の人物ですね・・・
法律上返還義務があるのは当然ですが、それ以前に、「人として」どうなのか？とおもいます。

この件、民事上は受け取った２４歳の方に受け取ることができる法律上の理由はありませんので、「不当利得」となるので、裁判では返還を命じられることになるでしょう。
ただし、判決で支払いや返還を命じられても、そのとおり支払ってくれないことは多々あります。この２４歳の方もおそらく「もう使ってない」として返還しないでしょう。
こんな場合、一般的にはあきらめてしまうことが多いのですが、今回は、どうか最後（財産開示請求〜債権者破産など）まで追及してほしいものです。

ところで、SNSなどでは、この２４歳の方が銀行預金から全額引き出して、返還に応じないことが「犯罪」に該当するかのような書き込みを見かけます。
感情的には理解できるのですが、罪に問うことは難しいと思います。
もしも、手渡しで現金を受領していたのであれば、「詐欺罪」に問える可能性もありますが、銀行振り込みであれば難しいでしょう。

いずれにしても、周りの方が説得して、一日も早く返金してほしいものです。